お魚図鑑

マサバ 真鯖 サバ Chub mackerel

投稿日:2018-09-24 更新日:

若狭のお魚図鑑 | マサバ | お魚好きの清佐(SEIZA)

秋サバが絶品

鯖は脂がのると究極の美味

味は?★★★★★ 星5つ

美味しい時期が短いので外すと普通の大衆魚に

こんにちは、魚をこよなく愛すし、食べる、見る、さわるで魚一筋のカメラ好きのSEIZAです。
今回紹介するのは、本ガツオをより旨いと言われるサバです。
中でも真鯖です。
鯖には数種類あって、主にみられるのは「マサバ」「ゴマサバ」「タイセイヨウサバ(ノルウェー鯖)」です。

秋サバが絶品と言われますが、春も旨い

全国各地で獲れる鯖。
特に関サバは有名で、高値の鯖ですね。
旨いから有名なのもありますが、関サバは、釣り物で活かして流通しているので刺身でも食べられるとして有名になりました。
その他にも金華さば、ときさばなども有名です。
金華さばは秋に獲れたものを塩サバにして、サバ鮨へ加工したりします。
福井県のお隣の滋賀県、京都府では鯖鮨が有名ですね。

ここ若狭小浜では、春先と秋に水揚げされます。
昔は、鯖処として名を馳せていましたが、田烏の巾着網漁が禁止になってからめっきり鯖が減りました。
禁止というよりも、サバが獲れなくなったからやめたという事かな。
でも、巾着網漁は、基本的に魚の環境には良くないと思います。
まだ、全国各地、世界中で行われている漁法。
魚群を根こそぎ獲るので、ターゲット以外の魚がいなくなってしまうとも言われています。
難しい問題です。

それはさておき、小浜の鯖は、春の方がたくさん獲れます。
僕たちはもっぱら刺身が主流ですが、焼き鯖もよく食べます。

じいさんやばあさんの話では、本当にたくさん獲れすぎて見るのも嫌なくらいだったそうです。
トロ箱1つもらい、隣町に売りに行かされたそうです。
軒先には鯖のトロ箱が積んであり、毎日毎日鯖を食べていたそうです。
そんな中、産まれた知恵が「へしこ」や「焼き鯖」「塩サバ」になります。

鯖は足がはやいので生で流通させるには当時の冷蔵技術ではむつかしかったため、焼いて近江へ売っていました。
それが長浜で定着して長浜名物「鯖そうめん」が誕生しました。

塩サバにしたサバは、京都、滋賀へ流通しそこから「さば鮨」が生まれました。
逆に地元では、ふつうに焼魚や煮魚、刺身として食べていたので鯖鮨の文化がありませんでした。
いまでは、焼き鯖文化と鯖鮨を組み合わせた「焼鯖鮨」がありますが、当時はサバは下魚とされて重宝されていませんでした。

そして地元では、へしこ文化が育ち、大体どこの家庭でも冷蔵庫に入っているという感じになりました。
本当のへしこは、小浜の田舎でよく作られています。
塩で鯖を着けた後、米ぬか、唐辛子を入れて焼く1年漬けます。
冬場に漬けて夏を超すことが重要なポイントです。
そして、時化や雪で食べるものが少ない冬に食べていました。
何年たっても、味は変わらないのが本来のへしこですが、とにかく塩辛い。
でもこれが私たちの知るへしこ。

今では、隣町の美浜のへしこが有名になりました。
それは、塩で漬けこむまでは同じですが、米ぬかに、麴や調味料(みりんや酒)を加えて味付けをしてあります。
そのため、食べやすく塩辛さも弱いため初めて食べる方や都会の方にウケて徐々に広まりました。
その代わりに本来の保存食の意味合いを捨てることになりました。
調味料が入っているため、年数がたつと黒く変色して酸化して臭いもキツく食べられなくなります。

ゴマサバと真鯖

私たちはすぐにわかりますが、簡単に見分ける方法。
※ごくまれに獲れたての鯖で、どちらか見分けのつかない鯖もいますけど(^^;)

分かりますかね?

左がゴマサバ、右が真鯖です。


お腹のところに黒い点々模様がありますね。


こちらには点々模様がないデス。

真鯖には、お腹に点々模様がなくて、ゴマサバには点々模様があります。

そして旬が違います。

鯖は、春先と秋ですが、ゴマサバは夏です。

ゴマサバは通常、大衆魚で下魚と扱われて、美味しくないとも言われて可哀そうな魚ですが
夏場の旬を迎えた時はむちゃくちゃ旨いです。
逆に夏の真鯖はめちゃくちゃ美味しくない。
鯖臭く、脂もないし身も真っ赤。

また、春や秋の脂ののった真鯖は、どんな魚にも負けない最高に美味しい魚になります。
その頃のゴマサバは、脂がなく本当に美味しくないです。

スーパーで鯖を買うときは、真鯖は秋、ゴマサバは夏と覚えておいてくださいね。

あと、大きければ大きいほど旨い魚でもあります。

大体600g以上あるといいですね。

200-300gのサバはピン鯖と言ってそれなりの味です。
小さいと、旬の秋でも美味しくないです。

栄養満点で人気沸騰中のサバ

DHA、EPAがとても多い鯖。
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンB12、ナイアシンも多く栄養満点です。
近年、EPAは血液をサラサラにし、動脈硬化や血栓を防ぐと言われてシニアに人気。
そして、DHAは心臓病を予防し、中性脂肪の量を減らすと言われ中高年に人気。
地方防止の為にシニアに。子供たちには、とても必要なDHA、学習能力を高めるともいわれています。
ビタミンAは眼を健全に保ち、細菌感染を予防するし、ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を助ける。

などなど、いいことばかりの鯖。

今は缶詰がブームですね。

個人的には、このさばの模様がむちゃくちゃ好きです。
芸術的で、いつみても綺麗だなと感心します。

ぜひ、いい鯖を見つけたら食べてほしいです。

鮮度が良ければ刺身も食べてみてほしいでね。

ただアニサキスに注意してください。
目視でわかるので、いたら取り除くか火を通して。

しめ鯖も最高ですよね~。

ああ食べたいな。

これからさばの旬です!

ちなみに、小浜では養殖鯖が始まりました。

まだまだ、ですが小浜の田烏で食べられるようなので一度足を運んでみては。

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