お魚図鑑

ブリ Japanese amberjack

投稿日:2018-10-01 更新日:

若狭のお魚図鑑 | ブリ | お魚好きの清佐(SEIZA)

皆が知っている出世魚

ブリ←ワラサ←ハマチ←ツバス←アオコ

味は?★★★★★ 星5つ※冬以外は星3つ

誰もが知っている旬は冬

こんにちは、魚をこよなく愛すし、食べる、見る、さわるで魚一筋のカメラ好きのSEIZAです。
今回紹介するのは、ブリです。
出世魚の代表魚ですね。

この呼び名が変わる出世魚のブリですが地域で全く変わってくるので注意が必要。

もちろん、ブリは皆が知っている一番大きなサイズ。

ザックリ呼び名を紹介します。

地域20cm
(500gくらい)
40cm
(1.2kgまで)
60cm
(2.5kgくらい)
80cm
(3kg-7kgくらい)
80cm
(7kg以上)
山形県周辺アオコイナダワラサブリ
東北・関東ワカシイナダワラサブリ
東海ワカナゴイナダワラサブリブリ
北陸コゾクラフクラギガンドブリオオブリ
関西ツバスハマチメジロブリ
山陰モジャコワカナハマチ(ヤズ)マルゴブリ
九州ワカナゴヤズハマチメジロブリ(オオブリ)
若狭小浜アオコツバスハマチワラサブリ

※呼び名は地域で異なるのでざっくりです。小浜は同じ福井ですが、ツバスは北ではフクラギと言ったりするので注意ですね。

この様に、様々な地域での呼び名があるので注文する時はちゃんとサイズを言いましょうね。

「ブリください!」って注文したのワラサ(3kg-4kg)だったりする事もあるので。

年々ブリが少なくなってきている

ブリと言えば氷見が有名ですが、年々獲れなくなっています。
温暖化(海水温が高い)と言われていますが、真相は分かりません。

氷見のブリが旨いのは、地理的理由が大きく関係してします。
ブリは九州から北海道へ移動します。
北海道周辺でエサをがっつり食べて太りて南下を始めます。
では、北海道のブリの方がいいと思いますが、北上して疲れ切ったブリたちが太る前になるので
まだ痩せていたりします。
南に下りながら極寒の海を移動しつつ、さらに太ってマックスに太るのが能登から北陸沖になります。

その後、冬の間は富山からの雪解け水に深い海の氷見湾で過ごし、2月頃から南にくだり夏に九州周辺で産卵します。

そこからまた、大きく成長しながら北海道を目指します。

獲れなくなった原因は、1つは温暖化。
海水温が高いため、暖かいところを好むブリは北海道から南下するのが遅く
北海道でブリを大量に獲ってしまうから。獲ってしまうというより獲れてしまう。
昔は、北海道でブリはあまりとれず、秋鮭でしたが、近年は秋鮭が獲れずブリが獲れて困っているほど。

そのため、能登沖に南下するブリの数が減っていると言われています。

写真で出世を見てみましょう

小さい順から見ていきます。
※福井県小浜の呼び名で説明します。

アオコ


20cm(500g)までの小さな魚体です。

アオコと言います。

残念ながら、脂もなく、旨みがすくない人気のないサイズ。
煮つけにしたり、ダシ(よくそうめん汁にする)に。
安いので子供たちの魚の捌き方練習にも使います。

ツバス


40cm(1.2kg)位の大きさ。

ツバスと言います。

このサイズになってくると旨みがあるので、刺身が一番うまいです。
獲れたては、かなりうまい。
仕事柄、安いこともありよくお昼ごはんに食べます。

ハマチ


60cm(2.kg)くらい

ハマチといいます。

これくらいでようやく脂があるようになります。
火を通した料理が出来るサイズかな。
ぶり大根、味噌漬け、ブリ照りなど。
でも、まだまだ、パサつきが残るのでやはりここも刺身かな。

ワラサ


80cm(3kg-7kg)くらい

ワラサと言います。

もう、立派なサイズ。
煮つけも、焼きもなんでもOKです。
このくらいのサイズになってくると獲れたては刺身にできません。
獲れたてを刺身にするとゴムみたく硬くて食べられません。
海のそばでないとなかなか獲れたてを食べる機会がないかもしれませんので逆に6kg以上の獲れたてを食べる機会があれば挑戦してください。
見た目は旨そうですが、ダメです。美味しくないと思います(笑)

ブリ


1m(7kg)以上

ブリ。
真冬に獲れれば寒ブリ!

もちろん、獲れたては食べられないので、熟成させます。
いい具合に脂がまわった天ブリは最高に甘く、旨く、忘れることの出来ない美味です。

年々獲れないくなりキロ単価も跳ね上がり手が出にくくなっていますが、友達とシャアしながら
10kgのブリを堪能してもらいたいものです。

ブリとヒラサマ

この2種類はとても似ています。

中々見分けが付かないとよく言われる魚。

毎日見ていると簡単に見た目でわかるのですがポイントがあるので紹介します。


ハマチです。
ハマチだけどブリです。


ヒラマサです。

この2つの写真だと色がきれいに出ているので分かりやすいですがこの写真はどうでしょうか?


ちょっとわかりにくいですよね。
これはヒラマサ。

という事で見分けるポイントは2つあります。

1つ目。

口の付け根を見る!

左側がヒラマサ。
右側がブリ。

ヒラマサの方が口の角に丸みがあるのが分かりますか?
ブリは、口の角がほぼ直角です。

結構、簡単に見分けがつくのですが、口が開いていたりすると分かりにくこともあります。

そこで2つ目のチェック!


ヒレの近くにラインが入っていますが、付け根を見てください。

左側がヒラマサ。
右側がブリ。

どうですか?

ヒラマサはラインにくっつくくらいからヒレがあります。
ブリは、ラインから1、2センチ離れていますね。

ここも見分けるポイントです。

これが分かれは、一目でブリとヒラマサの区分けが出来ます。

ヒラサマとブリは見た目は似ていますが味は全然違うので注意ですね。

真冬の寒ブリは、本当に旨いので食べたいです。

少しでも、ブリの事が分かってくれれば嬉しいです。

豆知識

最近、アニサキスという寄生虫が有名ですが、青魚には大体虫(寄生虫)がいます。この寄生虫が着くのは基本的に旬と呼ばれる脂ののっていない時期。そう、旬以外の時は結構、寄生虫がいます。今回のブリの場合は、夏に寄生虫が多くいます。特に血合いの部分にいますね。名前は「ブリ糸状虫」そのままやん!もし食べても問題ないです。人には寄生しません。ただ気持ちが悪いけど。あと、アニサキスは、食べても胃酸で死なず、逆に胃に穴をあけて潜ってこようとするから痛い!激痛で救急車になります。こわっ。でも、ブリにはほとんど寄生しないので、まぁ大丈夫でしょう。心配な方は、火を通した料理で食べましょう。

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